厚生労働省の平成23年度の調査によると外来患者の診察までの待ち時間は「15分以上30分未満」が22.6%「30分以上1時間未満」が、21%となっています。待ち時間の短縮、苦痛の軽減はもちろんですが、かかった病気に関する適切な情報提供を行い、医師の治療を積極的にサポートすることは、病気の早期治癒、病気の進展の抑制と、再発防止につながります。また併発が懸念される病気の予防にもなります。
参考:糖尿病の予防
現在、日本では癌、脳卒中、急性心筋梗塞、糖尿病の四大疾病に、精神疾患を加えて「五大疾病」が、国民に広く関わる疾患として重点的な対策が必要とされています。これらの病気に関しては先進医療においても今だ根本的な治療法は確立されていません。病気にかかったり体の不調をさけるには、日頃からの予防が大切です。 予防医学とは、狭義には、病気を未然に防ぎ、食生活を中心とした正しい生活習慣を身につけ、日頃から病気や心身の不調に抵抗できる身体を作ることです。 病気になったら治すという、「治療医学」に対して、病気にならないように予防するのが『予防医学』になります。予防医学の一環として、傷害の未然防止、心身の健全化促進も予防医学の一環と考えられています。病気にかかった後の進展の抑制、再発の防止も予防であるとされています。
最近では食生活の欧米化や管理、競争社会=ストレス過剰な社会、高齢化社会の到来、薬剤依存の社会、環境汚染など様々な要因が国民の健康を蝕み、不安を招いています。様々な疾病患者の増大は医療費負担の増大となり、国民全体の問題として考えなければならず、予防医学の大切さが改めて浮き彫りになっています。